2015年 06月 07日
ジョナサン・ノット指揮 東京響 2015年 6月 6日 サントリーホール
R・シュトラウス : メタモルフォーゼン (変容)
ブルックナー : 交響曲第 7番ホ長調 (ノヴァーク版)
このプログラムに関して、ノット自身が語っている言葉を引用しよう。
QUOTE
両方とも和声が斬新でメロディが濃厚な曲です。実際にステージに出てくるのはたった23人の弦楽奏者ですが、メタモルフォーゼンは室内楽ではないと思うかもしれません。それだけ濃厚な音作りです。この弦楽器の世界から続くのは大編成のブルックナーによる金管楽器が特徴的な、まったく別の音の世界です。是非この二つの音の世界を楽しんでいただきたいと思います。
UNQUOTE
うーん、実は私は、昨年のクリスティアン・ティーレマン指揮のドレスデン・シュターツカペレの来日公演で、同じメタモルフォーゼンと、ブルックナー 9番の演奏を聴いたとき、まさに上記のような思いを抱いたものだ。ノットのヴィジョンたるや、おそるべし。
いずれにせよ、このコンビは今後も注目であることに違いはない。ただ、ノットに関してひとつ気になることがある。それは、演奏後のカーテンコールで、オケの奏者を個別に立たせることがないことだ。これは、オケの士気にもかかわることではないだろうか。例えば新世界を演奏したあとでも、コールアングレを立たせることはないのであろうか???? その日が来ることを待つこととしよう。