呪怨 ザ・ファイナル (落合正幸監督)

何を隠そう、ホラー好きである。なので、呪怨シリーズはかなり見ている。劇場版の最初のものと 2作目、ハリウッド版の 1作目に、前作の「呪怨 終わりの始まり」と、今回の作品である。である。うーん、それでも、このシリーズはビデオ版も含めると、今回で 10作目のようだ。半分しか見ていないということか。
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このシリーズ、最初の頃は結構怖かった。なぜ怖いかというと、霊的存在である伽椰子と俊雄が、一体何を訴えかけたいのかさっぱり分からず、また、それに相対する人間たちが、ヒーローやヒロインとしてこの霊的存在と対決するという設定になっていないからである。犠牲者は例外なく、きゃーとかひーとか叫んで、息絶えて行く。だが、ちょっと待て。これらの霊的存在が、一体どんな能力を持つというのか。天井とかドアからにゅーっと出てくると思うと、家の中のガラス扉の向こうであ゛あ゛あ゛あ゛とか言いながら、扉を開けようとする。超能力があるなら、扉を通り抜けてくればよいと思うのだが。また、ストーリー自体も、なんだかまとまりのないものになっていて、どの作品も、カタルシスが全くない。まあ、一方で、例えば「リング」シリーズを例に取ると、人間が貞子との対決に走るあまり、最後はもともとの設定と全然関係ないおいおいな世界に入って行ってしまい、一体何が何だか分からなくなってしまったため、原作者も投げやりな発言をしていたと記憶する (笑)。なので、この「呪怨」シリーズの解決しないストーリーの連鎖は、これはこれでひとつの路線と言ってもよいだろう。

いや、それにしても、前回は「終わりの始まり」。その続編である今回は、「ザ・ファイナル」である。どんな凄い大団円が見られるかと思いきや、いつもと同じ、きゃーとかひーとかで終わってしまうのだ。それってありか??? ただ、私の推測する今回のテーマというものがあるので、以下で披露しよう。まず、このシリーズで必ず出てくる、「呪怨」の定義だ。

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強い怨念を抱いたまま死んだモノの呪い。それは死んだモノが生前に接していた場所に蓄積され、「業」となる。その呪いに触れたモノは命を失い、新たな呪いが生まれる。

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ゆえに、これまでは惨劇の起こった家が必ず舞台になっていた。それがこの映画では、前作の舞台の家は取り壊されてしまうのだ。そうすると、呪怨が残る場所がなくなるではないか。・・・と思ってよく考えてみると、(多少ネタバレになるが) 本作では、「死んだモノが生前に接していた場所」が、人間のからだということになっているようだ。なので、俊雄は本作の最後で、別の肉体に宿るのだ。これをされるとたまらんですね。いつまで経っても呪いが消えることがないではないか。困ったことである。

ただ今回のネタは、風呂のシーンのように以前の使い回しもあり、イカ墨スパゲティネタも、もうその食べ物を食べたくないというほどのインパクトはなかった。また、なぜか湘南台駅の終電後のホームが何度か出てくるが、あれは一体何なのだ。舞台となる家の所在地は、見たところ横浜南部の丘陵地だ。京浜急行が走っているのが映るのでそれと分かる。ただ、設定上は川崎市となっている。まあいずれにせよ、湘南台関係ないでしょう。今ここで私が言えることは、湘南台に住んでいる方々、ホームに落ちている新聞紙には注意しましょうということだ。

ところで、今回もエンドタイトルを眺めていて、ひとつ発見があった。俊雄のテーマ (ハミングで出てくるあれか? ごく短いものだが) の作曲が上野耕路なのだ。この人、ポピュラー音楽と芸術音楽の狭間にいるような人で、何枚か CD を聴いたことがある。また、戸川純 (って最近あまり聞かないけど、どうしているのだろうか) らとともに、バンド「ゲルニカ」を結成した人物だ。へー。ホラーと言えども、侮れません。なので私は、これからもホラーを見続けたいと思う。その意味で耳寄りな情報。この映画のエンドタイトルの後に、まだ映像が出てきて、何やら昔懐かしいブラウン管に、あの「リング」の井戸が映っているではないか。そして字幕が。「2016年 貞子 vs 伽椰子」・・・予告か。いやいや、呪怨は今回がファイナルじゃなかったの? しかも、貞子は顔が出ないからいいもの、伽椰子さんは思いっきり顔が出ているので、この最所 美咲という女優さんは、次回もあれをやるのか。あれと言えば、これである。
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いやーご苦労なことです。素顔はこんな人らしいんですけどね。
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なんとまあ。

by yokohama7474 | 2015-07-12 00:53 | 映画 | Comments(0)
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