2016年 04月 06日
のぞきめ (三木康一郎監督)
実は上のポスターの上部には、デカデカと宣伝文句が書いてあったのだが、あまりに禍々しいので勝手にそこを外してトリミングしてしまいました。関係者の方には申し訳ないが、でも、あらゆる人たちが見るブログにおいては、ちょっと適当でないと思ったのである。・・・などと書くと、何が書いてあったのか余計気になってしまいますね (笑)。この映画、身近に存在しているあらゆる隙間から不気味な目玉に覗かれると、その人間は呪い殺されてしまうという設定で、まあそんなようなことがコピーとして書いてあったのだ。おっと、こわ。
内容について全く予備知識なしにこの映画を見たわけであるが、上映前にプログラムを見て、原作が三津田 信三 (みつだ しんぞう) であることを知った。以前私は彼の「山魔の如き嗤うもの」という小説を読んだことがあって、なかなか怖かった記憶がある。そしてこの映画を見てみると、なるほどイメージには通じるところがある。映画の題材は日本の田舎に残る古い伝説であり、そのもととなった悲劇なのである(設定自体はもちろんフィクションだが)。こんな舞台挨拶の写真なら大してネタバレにはならないだろう。この目玉ギョロリの少女のキャラクターは、まあそうですな、うまく描けば情念の恐ろしさを喚起したかもしれないが・・・。ユルキャラになってしまってはどうにも締まらない。
ほかの出演者はほとんど知らない人たちばかりだが、ちょっとだけ出ているつぶやきシローが、化け物より怖い (笑)。それから、こんな役者も。
それからもうひとつ気になった点。この映画では登場人物が電話をするとき、必ず右手にスマホを持っている (板野の数度のシーンに加え、東ちづるも) これは何か意味があるのだろうか。いや、実は従前から、電車の中で流れているテレビ CM で、なぜか役者が右手で電話をしているのを見て、不思議な気がしていた。もしかすると、スマホの場合は、右利きの人でも右手で通話をするのが世の中の常識で、私がそれを知らないだけなのか?! 終映後、私のほかに 6人しかいない観客の退場を何気なく見ながら、ふとそのことを思い、今見たばかりの映画よりも、ゾッとしましたよ (笑)。