2018年 01月 10日
壽 新春大歌舞伎 二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎襲名披露 2018年 1月 7日 歌舞伎座
そう、松本幸四郎が二代目松本白鸚を、その息子市川染五郎が十代目松本幸四郎を、そのまた息子松本金太郎が八代目市川染五郎を、それぞれ襲名する、そのお披露目公演なのである。歌舞伎界の長い伝統の中でも、三代揃っての襲名披露は 37年ぶりとのことで、その 37年前の襲名披露とは実は今回と全く同じで、やはり当時の松本幸四郎が松本白鸚を、市川染五郎が松本幸四郎を、松本金太郎が市川染五郎を襲名したものであったのだ。つまり、高麗屋の屋号を持つ彼ら三代が、世代をひとつずらして今回も同時襲名したことになる。私などは二代目白鸚を初めて知ったのは中学生の頃、大河ドラマで彼がルソン助左衛門を演じた「黄金の日日」(1978年) であったのだが、当時彼は未だ市川染五郎であった。その後彼は 1981年の襲名によって松本幸四郎となったのだが、私の感覚では、それはつい最近の出来事。それが 37年前とは実に驚きだ。いやー、時の経つのは早いものである (笑)。それから、思い返せば 2年前にも私は歌舞伎座で新春歌舞伎を見て、その際、この高麗屋三代の共演に接したのであった (2016年 1月 3日の記事ご参照)。それが今回揃って新名跡の襲名とは、実にめでたいことである。普段なかなか歌舞伎を見ることができない私にとっては、これは本当にワクワクするような機会になったのだ。私と家人が見に行った夜の部は 16時30分に開演し、3回の休憩を挟んで 4つの演目 (襲名披露の口上を含む) を見て、終演は 21時。やはり歌舞伎は大変に長いのである。そしてそこに登場した役者たちも大変豪華で、もう満腹である。