2015年 11月 03日
岡山旅行 その 1 高梁市 (備中松山城ほか)、鬼ノ城、吉備路 (吉備津神社ほか)
岡山で観光名所と言えば、まず日本三大庭園のひとつである後楽園。それから倉敷の大原美術館。ほかに何があるのだろうか。実は、私のような歴史・文化に興味のある人間にとっては、大変な見どころ満載の場所なのである。神社仏閣や大小の美術館はもとより、古墳、城、巨石と、それらにまつわる歴史のミステリーとロマンがてんこ盛りだ。空港からレンタカーを借りて、いざ出発。しばらく走ると、キャンプ場に早速こんな看板が。
それぞれの城には誠に長い歴史とドラマがあることを思い知る。現在の天守閣は、1681年の改修によって形が整えられたということだが、どうやってこんな山の中に城を築くことができたのか。ヒントはここにある。
さて、そのような神秘の場所、鬼ノ城は、どのようなところなのか。ビジターセンターが完備していて、全体図が掲げられている。
さて、そこからほど近い、造山 (つくりやま) 古墳へ。面白いことに、この近辺には同じ「つくりやまこふん」が 2つあり、ひとつは造山、もうひとつは作山と書く。この日は途中で時間切れとなってしまったので、後者の作山古墳は翌日に持ち越しとなったが、これらはいずれも大変に巨大な古墳であるのだ。特にこの造山古墳は、なんとなんと、大阪の堺市にある巨大古墳群、仁徳天皇陵、応神天皇陵、履中天皇陵に次ぐ全国第 4位の規模を誇る巨大さで、全長 350m、高さ 24m。もちろんゼロから山を築いたのではなく、自然の山を加工しているが、それでも古墳築造に要した労働力はのべ 150万人とされている。埋葬者は不明だが、5世紀頃のここ吉備の支配者の墓であるとされる。ということはこの時代、ヤマト政権とは別の、強大な地方政権がこの土地に存在していたことになる。古墳の麓にある駐車場に、想像上の吉備の支配者の彫刻が。