2015年 12月 31日
よいお年を!!
私としては、ブログを書いているせいで本を読む時間が激減してしまったのは悩みの種ですが、書いているのは楽しいし頭の整理にもなるので、来年はブログを継続したまま、少しうまく時間をやりくりして、読書の時間も捻出するようにします。私は普通の勤め人であって、音楽も美術も映画も、全然専門家ではありませんが、様々な文化のジャンルで、「へぇーそんなことがあるのか」「そんな面白いことが東京で起こっているのか」「こういう部分は日本の悪い点だな」「よい点だな」などということを考えて頂けるような内容にして行きたいと思いますので、いつもご覧頂いている方も、たまたま立ち寄られた方も、是非来年もよろしくお願い致します。
今年の締めくくりのヴィジュアル・イメージは、たまたま直近の記事でゴヤを話題にしたので、彼の版画集「きまぐれ (ロス・カプリチョス)」から、有名な「理性の眠りは怪物を生む」を掲げておこう。私の思うところ、この絵の意味は、もちろん、覚醒した理性をもって邪悪なものや腐敗を断ち切れという教訓的な内容もあろうが、むしろ、芸術家にとっては、昼の社会生活から解放されたところに、想像力の翼を広げる余地があるのだという解釈の方がゴヤにはふさわしいのではないか。物事は常に矛盾をはらみ、それゆえにこそ芸術は多面性を持つもの。そのことを実感できる日々は、充分文化的だ。来年も理性の覚醒と休息の間で、現実と非現実の切り替えを楽しみたいと思う。