2016年 02月 13日
恩地 孝四郎展 東京国立近代美術館

恩地孝四郎 (1891 - 1955) は、日本のモダニズムを代表する画家である。ただ、その活動範囲は油絵よりも版画や本の装丁が中心であり、一般的にはそれほど知られた名前ではないかもしれない。だが私は、あの伝説的な展覧会、1988年に東京都美術館で開かれた「1920年代・日本展」で知った日本のモダニズムの流れの中でしっかりと彼の名前を記憶し、それ以来、様々な展覧会で彼の作品に接することがあり、私にとっては親しい名前であったのである。今回は版画作品 250点を含む 400点近い作品が一同に会する、オンチファンには絶好の機会である。まずは、彼の晩年の肖像から始めよう。

















