2016年 03月 13日
鎌倉 杉本寺、覚園寺
だが、せっかく鎌倉を訪れるのだ。時間の許す限り、ほかの寺にも詣でよう。ところがあいにく、東京から車で鎌倉に向かう途中で事故や故障車による渋滞が発生し、あまり時間がなくなってしまった。このようなときは、短い訪問時間で済む寺を選ぼう。そうだ。朝比奈インターから覚園寺に向かう途中に、私も過去に何度も行ったことがある、ちょうどよい寺がある。その名は杉本寺。実に天平時代、光明皇后の命により行基菩薩が自ら十一面観音を刻んで創設したという、鎌倉で最も古い寺である。入り口はこんな感じ。
また、左右に並ぶ眷属の十二神将も室町時代の作で、解体修理によって仏師の名も判明したとのこと。だが一体だけ、戌年の守り神のみ、仏師の名前が出なかったという。この像だけはほかよりもほんのわずか背が低いこともあり、創建時の鎌倉時代のものではないかという説もあるらしい。
さて本堂を出てから、近年移築されてきた昔の庄屋の家とか、鎌倉独特の岩を穿って作った礼拝場所であるやぐらなどの案内を受け、そして、この寺の誇るもうひとつの重要文化財、黒地蔵を拝観。厳しいながらなんとも端正なお顔で、襟を正したくなりますね。素晴らしい。