2016年 04月 19日
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 (ザック・スナイダー監督 / 原題 : Batman vs Superman : Dawn of Justice)

ひとつの期待は、監督がザック・スナイダーであるということだ。「300」が代表作なのかもしれないが、残念ながらそれは見ていない。スーパーマンシリーズの前作「マン・オブ・スティール」は見ているが、まあそれほど印象的でもなかった。私が驚嘆したのは、彼が原案から手掛けた「エンジェル・ウォーズ」という映画 (原題は "Sucker Punch" = 不意打ちという全く違うものだ)。

この映画のプログラムによると、実はコミックの世界ではバットマンとスーパーマンが「共演」することは多く、遥か 1952年にまで遡るという。そこで興味を持って、そもそもこれらのヒーローが最初に登場したのはいつかと調べてみた。すると、スーパーヒーローの元祖スーパーマンは 1938年に登場、一方のバットマンはその翌年 1939年に初めて発表されたことが分かった。そのイメージは陰と陽。なるほど、両大戦間の平和なアメリカに、この対照的なふたりのヒーローは相次いで登場したことになる。私が知らなかっただけで、コミック誌上での最初の共演から既に半世紀以上。スクリーンでの共演がなかった方が不思議なくらいだ (笑)。これは 1962年のコミック (両方のキャラクターが掲載されていた DC コミックだ)。"World's Finest"、つまり「世界最強」のコンビということだろう。どうやら、偽物スーパーマンが現れる話のようだ。

・両ヒーローとも社会から非難される事態に陥るが、その必然性が弱い。
・バットマンのスーパーマンに対する思いも、描き方が全然不足している。なんでそこまで???? と、誰しもが思うだろう。
・あー夢だったの繰り返しがしらける。素人の作品じゃないんだから。
・両ヒーローとも、既に周りの人たちに正体がばれている。スーパーマンに向かってクラークと呼んだり、バットマンに向かってブルースと呼んだりするのは反則だと思う。
・両者の対決のシーンからの展開が強引。ただの名前の一致だけで、あんな憎しみが瞬時に消えますか???
・そもそも両者が互角に闘える前提としての鉱物クリプトナイトの効力が弱すぎる。スーパーマンの回復早すぎ。その一方でラストでは効果てきめんで、説得力なし。
・上映時間が長いと思ったら、両者の対決以外に盛り込まれた要素があって、それが完全に余計。あんな再生ができるなら、クリプトン星人が死んでも再生できるはず。
・そして、題名にある「ジャスティス」もまた余計な要素。今後シリーズ化を前提としているのだということ以外に、必然性なし。
まあこんなに突っ込みどころ満載の映画もないだろう。152分の上映時間に客席から沢山のハテナが飛び散っているのが見えた気がする (笑)。
一方、これだけ豪華な役者陣を揃えた映画も珍しいだろう。後で気づいたことには、スーパーマンサイドは、完全に前作「マン・オブ・スティール」を踏襲していて、スーパーマンのヘンリー・カヴィルはもちろん、ロイス・レーン役のエイミー・アダムス、デイリー・プラネットの上司役のローレンス・フィッシュバーン、父親役のケヴィン・コスナー、母親役のダイアン・レインと、すべて同じ。








このシーンだけ見ると、大変素晴らしい映画かと思いますな (笑)。ラストシーンは次回作に続くという意思表示であろうが、さてさて、次回作を作れるだけの興行成績を無事挙げられますかね。見ものです。

