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東京都品川区 中延ねぶた祭り 2016年9月17日

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ねぶた祭りというと、もちろん東北は青森の大規模で勇壮な祭りである。私は小学生の頃に映画「八甲田山」でその光景を見て以来、その迫力に心から魅せられている人間なのである。そして、もう20年近く前になってしまうが、このねぶたと、弘前のねぷたを見に、家人と二人で現地に赴いたことがある。もちろん実際に目の当たりにした祭りの迫力は到底忘れるものではない。久しぶりにまた行ってみたいなぁと思う今日この頃なのであるが、なんとなんと、東京都品川区でも、2年に一度、ねぶた祭りが開かれるという。私が東急線のマイナー路線(?)、池上線または多摩川線の沿線に暮らし始めてからまる 7年。地区で言うと大田区ということになるが、都心からの移動は必ず品川区を通過する。なので、この祭りが行われるという品川区の中延(なかのぶ)は、ほとんど我が家の隣町くらいの感覚だ。だが、これまでそんな祭りがあるとは聞いたことがない。ところが調べてみると、今年がなんと既に15回目だという。2年に一度で15回目ということは、既に30年の実績があるということだ。これはどんなものか、是非見てみたいと思い立ち、家人とともに繰り出してみることとした。

上記のポスターの通り、17時からということなので、その15分ほど前に東急池上線の荏原中延駅に降り立った。もしかすると、駅は押すな押すなの大混雑、警官の懸命の交通整理も空しく、道には芋の子を洗うように人が溢れ、押しつぶされそうになる子供たちが悲鳴を上げる・・・そんな情景が繰り広げられているのではないかと思ったが、ええっと、そこまでの混雑ではないですねぇ(笑)。
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この荏原中延という駅、初めて降り立ったが、なんとも昭和の雰囲気漂う、よいところだ。そもそも東急池上線は、どの駅にも商店街があって、一度すべての駅で順番に降りて散策してみたいと、以前から思っているのである。地図によると、ねぶたは、その名も昭和通りという商店街(あ、あの、上野あたりを通っているあの道路とは別です)を通ってから角を右に曲がり、アーケード付の商店街、上の写真にも名前のある中延スキップロードを練り歩くという。駅から数百メートル歩くと、やはり結構な人込みである。特に最初にねぶたがやってくる昭和通りは、なかなかの混雑だ。
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祭りというと、やはりビール片手に焼き鳥や焼きそばだろう。おあつらえ向きに何やら喉が渇いてきたし、小腹も減ったきたぞ。こういうところでは意気投合する夫婦なので、早速アーケードの商店街に入り、ビールを調達。このあたりは未だ人込みは見られない。
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あっ、うまそうな焼きそば発見。早速頂きました。やはりねぶた祭りが開かれる土地である青森県黒石市は、焼きそばが名物であるらしい。
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そしてよい気分になって来たところで、アーケード商店街から昭和通りの方に移動。この商店街のマスコット(?)、しょうちゃんとも対面。うーむ、ハンプティ・ダンプティばりの卵の化身であるか。でもちょっと正体不明(笑)。
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と、突っ込みどころ満載の土地柄を満喫していると、おっ来た来たねぶたが。それほど大きくはないが、なかなか本格的ではないか!! 祝15回!!ちゃんと回転するし、裏には情緒豊かな女性の絵もきっちり描いてある。
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本家青森のねぶたは、山車があまりに巨大で、大通りを進んで行くので、山車の近くに寄ることはできないが、この中延ねぶたのよいところは、一応警官が道を空けるようにと指示は出すものの、ロープが張ってあったり柵が設置されているわけではなく、沿道に陣取った人たちは間近に山車を見ることができる点である。また、ねぶた祭りでは、山車の後をハネトと呼ばれる踊り子たちが足に鈴をつけ、笛や太鼓に合わせて「らっせーら、らっせーら」の掛け声とともに練り歩くのだが、ここでもそのような人たちが大勢いる。いいなぁー、楽しそうだなぁー、次回は是非ハネトとして参加したい!!
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いわゆる実際のねぶたの山車は、ここでは4台。これが2台目だ。
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だがよく見るとこの場所、道幅が狭いこともさることながら、上の方に電線が縦横無尽に走っているではないか。この山車、兜のあたりはこんな感じで、電線を引きちぎってしまうのではないかとハラハラする。
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だが、大丈夫なのだ。ちゃんと先がT字型の長い木の棒を持った係の人がいて、このようにいちいち電線を上げて、山車を通すのである。なかなか大変だ。
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3台目は、東北復興を謳っている。
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そして現れた4台目が、今回の最優秀賞らしい。さすが、大変にダイナミックで、思わず見とれてしまう。
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回転機能を使わないときには、横にちゃんとつっかえ棒をしている。こんなところを覗き込めるのも、このねぶたならでは。
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段々暮れ始めた昭和通りの高さをいっぱいに使い、山車が前に進んで行く。
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ワンちゃんもハッピを着て、心配そうに見守っています。「祭りって気分が高揚するけど、安全には充分気をつけなさいよ」ってか。
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そして山車はアーケード商店街の方へ。お囃子もよく響き、なんとも熱狂的。いやー、カッコいいなぁ!!
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ここのスペースは一層狭いので、細部が折り畳めるようになっている。狭い土地に暮らす日本人ならではの気配りだ(笑)。
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そうして商店街の奥に消えて行くねぶた。その間30分程度。だが山車は20時まで練り歩くとのことで、あたりが暗くなると一層綺麗であろう。もっとも、上で見た電線の問題があるので、暗い時間に屋外を進むことには無理があるだろう。主催者の方々の苦労が偲ばれる。お疲れ様です。
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いやー、身近にこんな素晴らしいお祭りがあるとは知りませんでした。もっと知名度が上がってもよいように思うが、でもこれ以上混雑するとこのように間近で見ることができなくなるだろうから、近隣の人たちのみが楽しむイヴェントとして継続して行ってもらいたいものだ。よし、2年後は足に鈴をつけて、「らっせーら、らっせーら」と行くか。ぎっくり腰にならないように気を付けないと。

by yokohama7474 | 2016-09-18 02:18 | 旅行