このオケの現在の首席指揮者は、1965年フィンランド生まれのサカリ・オラモ。決して派手な存在ではないが、私は彼の堅実な手腕は素晴らしいと思っており、さらに言うなら、ただ堅実なだけではなく、音楽の醍醐味を聴かせてくれる名匠であると思っているのである。かつてサイモン・ラトルの後を継いでバーミンガム市響の音楽監督を務めたほか、フィンランド放送響の首席も務めた。現在では BBC 響も率いていて、このコンビは先般も来日公演でマーラー 5番などを演奏したが、私はそのコンサートに行くことができなかったので、今回こそはと思い、期日間近になってチケットを購入したものである。